アルミ押し出しエンクロージュアに高性能ユニットを搭載する設計を伝統とし、ELACのステイタス・シンボルとして評価され続けた300 LINE。常に最先端であり続けること。ELACの使命と誇りは変わらずここにあります。

箱鳴きを抑えた堅牢な造りのアルミ押し出し材キャビネットに、最新鋭オリジナル・ドライバー・ユニットを組み合わせ、予想を遥かに超えたスーパー・クオリティで人々を驚愕させてきたELACのアイデンティティ310が4年ぶりのフルモデルチェンジです。新たなネーミングを与えられたBS312には大方の予想通り、400LINEに先行搭載されたアルミ・ダイキャスト。フレーム製JET VとNEW AS-XR CONEが与えられました。飛躍的な進化を遂げたドライバー・ユニットのポテンシャルをあらわにする最新パフォーマンスは、ありきたりの賛辞がむなしくなるほどの驚きに満ちています。初代モデルから積み重ねてきた15年間の集大成がここに結実。ELACの新たなアイデンティティを是非ご体験ください。
 

NEW JET V

今やELACを代表するドライバー・ユニットとなったJET。4つのパテントを持つこのエアー・モーション・ドライブ方式のトィータは通常のドーム型トィータが持ちえない解像力とトランジェント特性でELACのスピーカー・システムの大きな魅力であり続けています。そして初代モデルCL310 JETに始まる300LINEの15年に渡る歴史はまさにこのKJETの進化とともにありました。NEW300 LINEに搭載されたJet Vは、電極プリントを細小化することで実質的な振動板面積を20%拡大。その恩恵はパワー・ハンドリングの工場と共振周波数の下降、高調波歪みの低減に表れています。強化されたネオジウム磁気回路と強固なアルミ・ダイキャストに変更されたバッフル・フレームは、集積された技術をスポイルすることなく確実なクオリティ・アップへと導いています。
 

AS-XR CONEウーハー

リデザインされた新しいクリスタル・ラインが施されたアルミ振動板は、ボイスコイル周辺に2種の異なるダンピング剤を8箇所に配し、さらに中央/外周の2箇所に円を描く正確に位置決めされた接着剤を用いて、ベースとなるセルロース・パルプ・コーンと接合されています。軽量で剛性高く内部損失を併せ持つ理想の振動板と同期するラバー・エッジの可動域を拡大、しなやかなノーメックス素材に変更されたダンパーと共に、ロングストロークを身上とする伝統の115mmウーハーのポテンシャルを大幅に向上させました。突き進む進化は当然エンジンの役割を果たす重要なパートにも及び、口径を拡大したチタン製ボイスコイルと強化されたマグネットは、フロントからアルミ・ダイキャストで一体成型されたバスケット・フレームの中で、このドライバー・ユニットのリニアリティを確実に高めています。

​

アルミ押し出し材エンクロージュア

300LINEの最大の特徴であるアルミ・エンクロージュアは6.5mm厚に達する継ぎ目のない押し出し成型品です。トィータとウーハーのフレーム部分が従来の樹脂からアルミ・ダイキャストに替ったことで、フロント・バッフルそのものがエンクロージュアと同素材の肉厚あるアルミ製となり、キャビネット全体の剛性が飛躍的に高まりました。

 

ネットワーク

​ウーハーのコイルに「ハイパワー・エア・コイル」を採用。手間とコストのかかる空芯コイルですが、磁気歪みを排したクリアなサウンド獲得に効果的な役割を果たしています。トィータ・ネットワーク基板にもMPT(ポリプロピレン・フィルム・コンデンサ)やMKT(金属化ポリエステル・フィルム・コンデンサ)といった高品位パーツが投入されています。

スピーカー・ターミナル/新デザインのバスレフポート

​「ソリッド・メカニカル・バインディング・ポスト」と呼ばれるELACオリジナルの金メッキしようターミナルはシンプルで確実なロックを約束するシングル・ワイヤリングで仕立てられました。また、BS312には新しいデザインのバスレフポートが備えられ、風きり音の低減と最適な低音チューニングを実現しています。